最先端の建築用塗料、木工用塗料、より一般的な工業用塗料 (家電用など) は、商業施設、公共施設、一般住宅において過酷かつ頻繁な使用に応えられるようにデザインされています。塗料開発者には、様々な環境での使用に適した優れた耐久性を備えつつ、グロス (光沢) から マット (艶消し)滑らかなものからテクスチャのある仕上げまで、様々な仕様が求められています。

摩擦の際の「てかり」低減は、艶消しや半艶消しのコーティングにおいて重要な特性です。

従来の艶消し剤では、摩擦の際の「てかり」防止には限界がありました。
Orgasol® 2000シリーズは、特徴的な特性を併せ持つ製品で、塗料開発者に更なる選択肢を提供してくれる添加剤です。

Orgasol® 2000シリーズの主な特徴:


  • 独自の球状と狭い粒度分布


  • 粒子サイズ:5~60ミクロンから選択可能

  • 半結晶PA:硬さと柔軟性を兼ね備える

  • バインダーとの混和性が良好

家具用塗料組成例:摩擦による「てかり」防止する艶消しクリアトップコート

Orgasol® 2000シリーズを添加した艶消し2液型ポリウレタンコーティング

配合比 (%) 組成 メーカー
PART A    
Butyl Acetate 9.2  
SYNOCURE® 213 BA 50 33.4 ARKEMA
OCTA SOLIGEN ZINC 8% 0.1 Borchers
Butyl Acetate 16.2  
Solution CAB 381-2 (10% AB-PMA) 28.7 Eastman
BORCHI® GOL LAC 80 (10% in ethyl acetate 0.2 Borchers
ORGASOL® 2001 UD NAT1 2.5 ARKEMA
ORGASOL® 2002 D NAT1 3.0 ARKEMA
PART B    
DESMODUR® N75 BA 3.2 Covestro
Butyl Acetate 6.0  

Orgasol®、Synocure®:Arkema Inc 商標
Borchi®:Borchers GmbH 商標
Desmodur®:Covestro Deutschland AG 商標

摩擦による「てかり」の評価

コーティングした塗板を規定の回数フェルトパッドで擦ります。擦った部分のコーティングの光沢度を測定し、試験前の光沢度と比較します。光沢度の増加が少ないほど、摩擦による「てかり」が少ないことになります。

Orgasol® 2000シリーズと標準艶消し剤のシリカとの比較 (英語)

Burnish Chart.PNG

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Orgasol® 2000シリーズの優位性は、摩擦量が増えても光沢度の変化が見られないことから明らかです。シリカを部分的にOrgasol® 2000シリーズに置き換えることで、非常に低い光沢度を維持しながら、摩耗による「てかり」を大幅に抑えられます

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