Orgasol® の添加により、 塗装の耐摩耗性と耐傷付き (スクラッチ) 性が向上します
溶剤型、水性、およびUVコーティングにOrgasol® およびRilsan® Dを添加すると、多くのメリットが得られます。特に、2つ以上のコーティング要求特性の改善を期待する場合、技術的・商業的観点において有益です。
まずは、塗装の耐摩耗性と耐傷付き (スクラッチ) 性の向上について、ご説明いたします。
UV硬化型コーティングへの適用
Orgasol® の添加により、UV硬化型コーティングの耐摩耗性と耐傷付き性が向上します。上段のグラフは、Orgasol®と他の添加剤を使用したUV硬化型コーティング塗膜のテーバー摩耗試験結果です。ご覧いただけるように、Orgasol® 2001 UD NAT 1を5%添加した配合が、最も優れた耐摩耗性を発揮します。(棒グラフが高いほど、耐摩耗性が高い。) 次に下段のグラフは、耐傷付き (スクラッチ) 性の評価結果です。これは、「ひっかき傷」を形成させようとした場合の「ひっかき傷の深さ」を測定したものです。傷が浅いほど (棒グラフの高さが低いほど) 耐傷付き性が良好であることを示しています。こちらも同様に、Orgasol® 2001 UD NAT 1を5%添加した組成が、最も耐傷付き (スクラッチ) 性が良い結果が得られています。
顕微鏡写真からみえるOrgasol® の効果
(摩耗試験前) Orgasol®を添加したコーティングの顕微鏡写真
(摩耗試験後) Orgasol® を添加したコーティングの顕微鏡写真
テーバー摩耗耐性と耐傷付き (スクラッチ) 性の評価結果 - Orgasol®2001 UD NAT 1と他添加剤との比較
Orgaso® による木材コーティングへの耐摩耗性付与
上のグラフは、水性木材コーティング (水性ポリウレタン・アクリル・コーティング) に、Orgasol® 2001 EXD (直径10µm) およびOrgasol® 2001 UD NAT 1 (直径5µm) を0.75%添加した場合の、耐摩耗性の評価結果です。この評価結果から、乾燥膜厚 (DFT) とOrgasol® 粉末径の比率に関係なく、コーティングの耐摩耗・耐傷付き (スクラッチ) 性が改善できることがわかります。これは、艶消しにOrgasol® を添加する場合とは異なります。艶消しの場合は、DFTとOrgasol® の粒径が1:1に近いこと、すなわちDFTとほぼ同じ粒径のOrgasol® の選択が要となります。
配合:水性ポリウレタンアクリル分散液
コーティングの厚さ:50 µm
Orgasol® 粒径:5および10 µm