Kynar® フッ素ポリマー製品群
燃焼研究
Kynar® PVDF樹脂の試験を行い、他の大半のポリマーが適合しない多くの規格を満たしました。下の表に、特定のKynar® 樹脂が適合している試験規格を示します。
特定グレードのKynar® は以下の試験基準を満たします
試験方法 |
特性 |
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ASTM E 84(NFPA 255, UL 723) |
建築資材の表面燃焼特性 |
ULC S102.2 |
カナダの建築資材の表面燃焼特性 |
NFPA 262 (UL 910) |
空調空間で用いる電線とケーブルの火炎伝播と煙 |
UL 2024 |
光ファイバー配線管 |
FM 4910 |
クリーンルーム資材の可燃性試験プロトコル |
UL 2360 |
半導体製造装置に使用されるプラスチックの燃焼特性 |
FAR 25.853 |
米国連邦航空局の煙密度と毒性 |
ASTM E 662 |
固体材料により生成する煙の光学密度 |
ASTM E 162 |
放射熱エネルギー源を用いた材料の表面燃焼性 |
BS 476:7 Class 1Y |
英国規格 : 建築資材と構造物の燃焼試験 |
UL Bulletin 94 (V-O) |
装置および器具の部品に用いるプラスチック材料の燃焼性試験 |
UL 94 5 VA/5VB |
装置および器具の部品に用いるプラスチック材料の燃焼性試験 |
UL 1887 |
可視炎と煙の性質に関するプラスチックスプリンクラーパイプの燃焼試験 |
UL 2043 |
空調空間に設置する個別製品と付属品の熱と可視煙の放出関する燃焼試験 |
追加の規格情報:
Kynar® 740-02およびKynar®1000 HDホモポリマー、ならびにKynar Flex® 2850-02コポリマーは、プレナム設置材料に対するASTM E84の火炎伝播と発煙要求事項を初めて満たした熱可塑性樹脂です。これらの樹脂は、火炎伝播/発煙指標がそれぞれ25/50未満となることで基準を満たしています。 密度0.03 g/ccの発泡Kynar® 部品には、ASTM E84の10/30定格を満たすものもあります。
Kynar® 740 PVDFホモポリマーのパイプは、アンダーライターズ・ラボラトリーズ・カナダ(ULC)S102.2M88に従った試験で火炎伝播0、発煙45であり、燃焼性と発煙性の基準を満たします。Kynar® 740-02樹脂は、アンダーライターズ・ラボラトリーズ(UL)1887スタイナートンネル試験で、火炎伝播0、ピーク平均光学密度0.02、および平均光学密度0を満たしています(0, 0.02, 0)。
Kynar® およびKynar Flex® 樹脂はN、FPA 262(ワイヤーとケーブルの修正スタイナートンネル試験UL 910)の要求事項を満たすか、それを上回ります。より厳しいNFPA 255(制限された可燃用途に対するスタイナートンネル試験)に合格したKynar® グレードも利用可能です。また、Kynar Flex® 樹脂は、プレナムで用いられる光ファイバーコンジットに対する試験UL 2024に適合しています。
ASTM D2863に従った試験では、Kynar® ホモポリマー樹脂は限界酸素指数(LOI)が43、つまりポリマーが燃焼し続けるには43%の酸素環境が必要であることが示されています。LOIが約100%の特殊なKynar® PVDF製品も利用可能です。 Kynar® ホモポリマーは、UL 94による燃焼定格V-OのUL規格に適合しています。また、Kynar 500® 樹脂でコーティングされた金属シートは、ASTM E84に従ったトンネル試験で火炎伝播0、発煙0です。
Kynar® ホモポリマー樹脂、ならびにKynar Flex® 2850-00、2750-01、および3120-10樹脂は、Factory Mutual 4910(FM 4910)の燃焼性と発煙性の試験基準を満たしています。この新しい燃焼性と発煙性の基準は半導体クリーンルーム環境に対して確立されたものです。そうした環境では、火災によって大きな損失が発生するため、火災が発火場所から広がらないようにすることが不可欠です。
Kynar Flex® 2950-05およびKynar SuperFlex® 樹脂の試験を行い、米国連邦航空局(FAA)が定める煙密度と毒性についての連邦航空規則(FAR)25.853試験規定に合格しました。特定の要求事項に関する詳細については、遠慮なく販売代理店にお尋ねください。