医薬品および特殊市場向けのソリューションと原料の総合的なグローバルプレーヤーであるSEQENS社は、特殊材料の世界的リーダーであるアルケマとの協業の新たな一歩として、長期インプラント用途*の販売においてPEKK製造に関わる独占技術ライセンスの締結を発表します。
両社は15年来の提携関係にあります。SEQENS社の医薬品・ライフサイエンス市場向けポリマー製造におけるノウハウには定評がありますが、このたびアルケマのPEKK技術の専門知識と知的財産とを組み合わせることになりました。
PEKKは、航空宇宙やその他の要求の厳しい市場で使用されるスーパーエンプラの一つであり、アルケマは Kepstan® という商標で販売しています。SEQENS社のIMPEKK材料は、長期間の医療用インプラント用途向けに特別に開発されたもので、既存のチタンやPEEK材料を置き換える可能性を秘めています。このIMPEKK素材は、有名メーカー、3Dプリンター製造会社、販売代理店など、SEQENS社のパートナーのグローバルネットワークを通じて市場に提供されます。
Arkemaと提携し、彼らのPEKK樹脂の技術について独自の専門知識を享受できることをたいへん光栄に存じます。当社のポリマー合成のための複雑な化学における優れたノウハウとPEKK製造の知見をもとに、我々は顧客に最高のソリューションを提供することをお約束いたします。なお、我々のプロジェクトは、欧州、米国、アジアで既に進行中でございます。
15年前に成功裏に始まったSEQENS社との技術提携関係をさらに強化できることは、アルケマにとっても大変喜ばしいことでございます。
アルケマについて
アルケマは、材料科学における独自の専門知識を基に、持続可能な新材料への需要の高まりに対応する一流の技術ポートフォリオを提供しています。アルケマグループは、特殊材料のピュアプレーヤーとなることを目指して、2023年のグループ売上高の約92%を占めるスペシャリティマテリアルに特化した3つの補完的、弾力的、かつ高度に革新的なセグメント（接着ソリューション、アドバンストマテリアルズ、コーティングソリューション）、および、競争力のある中間体セグメントで構成されています。アルケマは、新エネルギー、水へのアクセス、リサイクル、都市化、モビリティなどの課題に対応する最先端の技術ソリューションを提供し、すべてのステークホルダーとの恒常的な対話を促進しています。アルケマ・グループの2023年の売上高は約95億ユーロで、世界約55カ国で21,100人の従業員を擁しています。
SEQENSについて
SEQENS社は、医薬品有効成分、医薬品中間体、特殊成分の開発・製造における世界的リーダーであり、9カ国に16の製造拠点、9つの研究開発センター、3,300人の従業員を擁しています。原料から有効成分、研究開発から工業化まで、バリューチェーン全体にわたる総合的なプレーヤーとして、SEQENSは医薬品有効成分、医薬品中間体、特殊成分の幅広いポートフォリオを提供し、最も複雑な分子を開発・工業化し、利用可能な最良の技術を革新・開発・導入する能力を活用しています。卓越した企業文化と強い起業家精神を原動力に、社員は環境・社会・ガバナンスプログラムに従って倫理的に行動しながら、最高レベルのサービスと品質を顧客に提供することに全力を注いでいます。
*参考：規則(EU) 2017/745の第2条(5)に定義される長寿命医療用インプラントの製造、すなわち30日以上の期間。